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ラミネート加工とは、基材となるものに対して複数の素材を貼り合わせる事により、基材の特性を向上させる為に行う加工方法です。
貼り合わせた素材は、いくつもの層を形成する事で、基材の強度や耐熱性、耐候性、熱溶着できるヒートシール性などを向上させ、用途を広げることができます。
身近なもので分かり易く説明すると、家庭用のラミネーターでできるパウチ加工は、用紙をPET製のフィルムに包み込み熱圧着する事で「PET-用紙-PET」の層を作り、表面は水や汚れから守り、厚みが出ることで強度が増します。
但し、パウチ加工は、基材をフィルムで包み込んで表面を保護していますが、実際に熱圧着されているのは、周囲のフィルムであるのに対して、ラミネート加工は、基材に直接貼り合わせるので、ラミネート加工の方法としては異なります。
尚、代表的なラミネート加工には、以下4種があります。
- 押出しラミネート
- 溶解し、押し出されたポリオレフィン系の樹脂を冷却ローラーで基材の表面をコーティング、又は、溶解した樹脂を接着剤の代わりとし、他の素材と貼り合わせた後、冷却ローラーで圧着する方法。
- 熱ラミネート
- 貼り合わせる素材同士に熱圧着処理を施し、素材自体を溶解して圧着する。又は、熱溶融性の接着フィルムを素材同士の間に挟んだ上、加熱ローラーで圧着する方法もあります。
- ドライラミネート
- 基材に接着剤を塗布した後、乾燥させてから別の素材を加熱ローラーで圧着する。
- ウェットラミネート
- 基材に水溶性、またはエマルジョンタイプの接着剤を塗布し、別の素材と貼り合わせてから乾燥させる方法。
北九州の大村商会の工場では、主にラミネート加工品の追加工を行っており、ラミネート加工は、大阪の石津工場と日本最大級の広幅を加工できる福島県のいわき工場で行っております。
このページでは、石津工場といわき工場のラミネート加工機である押出しラミネート機の構造と両工場で行える加工の設備についてご紹介させて頂きます(北九州工場の設備はこちらから)。
- 加工サイズ
- 幅700~3,700mm
- 付帯設備
- コロナ処理機・サンド用繰出装置・オゾン処理機 など
- くり出し(シート①)
- 表面ラミネート加工や別の基材と貼り合わせを行うベースとなる基材(クロスや原反、クラフト紙など)。
- コロナ処理①
- ラミネート加工の接着を良くする為に基材の表面に加工を施す前処理。
- くり出し(シート②)
- ベースとなる基材に貼り合わせる別の基材。
ラミネート加工だけの場合は、セット不要。
- 押出機
- ペレット状の樹脂を300℃以上の高温で溶かす装置。
- Tダイ
- 押出機で溶かした樹脂をフィルム状に押し出す装置。
- 冷却ロール
- 基材と溶解した樹脂を急冷して固めるローラー。
- コロナ処理②
- 印刷などの次工程の加工適正を向上する為の後処理。
- 巻取り(シート①+②)
- 加工を終えた基材。
コロナ処理とは・・・
接着を良くする為、表面に放電による電気処理を行う事で、微細な凹凸を形成して、濡れ性(ぬれ張力)を向上させること。
その他・・・
前処理として、ラミネートの接着を良くするために接着剤(アンカーコート)を塗布し、乾燥してから押出しラミネート加工を行う場合もあります。
- 加工サイズ
- 最大幅3,700mm
- 付帯設備
- EPC装置・カール矯正装置 など
- その他
- スリット加工・6インチ紙管の巻取り など
- 設備名
- 印刷機・ギロチン・小巻加工機・ボビンスリッター・平版カット機・オートカッター(最大加工幅:3,700mm) など
- 測定器
- 全自動引張伸度測定機・膜厚測定器・破裂試験機・引裂試験機・ハイドロテスター・すべり試験機・恒温恒湿器 など
防錆梱包
特殊な防錆加工を行ったクラフト紙やフィルムは、梱包後、内部で気化し、鉄の表面に皮膜のようなものを作り、保管時や輸送時に錆から守ります。
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防水梱包
クラフト紙や合成繊維のクロス、そして不織布の表面にポリオレフィン系樹脂の皮膜を作るラミネート加工を行い、梱包した製品を水から守ります。
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防湿梱包
アルミ蒸着フィルムやシリカ蒸着フィルムなどのバリアフィルムを合成繊維のクロスなどと貼り合わせて、ゼロに近い湿度透過を実現し、湿気から製品を守ります。
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大村商会では、お客様のご使用に応じて、ラミネート加工の工程からスリット加工まで、幅広く対応いたします。まずは、お気軽にご相談ください。