物流資材・パレット・リサイクル

お役立ちコラム物流資材・パレット・リサイクル

物流資材・パレット・リサイクル

2022.05.18
更新:2022.08.17

> パレットの歴史
> パレット使用のメリット  
> 木製パレットと樹脂パレットの比較  
> 環境問題も配慮して

パレットの歴史

プラスチックパレットパレットが日本で使われる様になったのは、戦後、アメリカ軍が使用していた木製パレットが起源です。
それまで日本では、手荷役作業と言って人海戦術で荷積みや荷降ろしをしていました。

1940年代にpalletization(出荷から荷受まで同一の輸送手段で行う事)と言う英単語が誕生いるので、欧米では一般的な輸送方法でしたが、その頃の日本人にとってパレットでの輸送と言うのは、画期的なものとなりました。

※palletizationの語源でもあるpalletは、元々15世紀初頭に陶芸で器を作る際に用いられた「平らな木製の刃」と言う意味でしたが、フォークリフトで運ぶ「大型荷物用のトレイ」としては、1920年代以降、ポピュラーになりました。

国内で使用される様になり、使い易いサイズで生産できる事もあって木製パレットが活躍しましたが、1960年代の後半には、樹脂パレット、いわゆるプラパレ(プラスチックパレット)が登場しました。

当時は、高度成長期の真っただ中だったこともあり、木製パレットも樹脂パレットも国内での流通に留まらず、輸出入用でもたくさんのパレットが生産され、物流で使用されました。

1970年頃から、パレットの規格化が本格的になり、JISで一貫輸送パレットのT11型(1,100×1,100)、いわゆる「イチイチパレット」「イチイチ型」と呼ばれているパレットが登場しました。

その後、日本経済は多少の浮き沈みがありましたが、高度成長期の終盤と2020年の貿易総額とを比較すると約6~8倍増となっていることから、国内には相当なパレットが存在しており、今では5億枚くらい使用されていると言われています。

パレット使用のメリット

労働力の軽減

T11型の平パレに約1tの貨物を積載できるので、パレットにたくさんの商品を積み、PPバンドやストレッチフィルムで固定すれば、一気にフォークリフトで安全に運ぶことが可能な上、トラックへの荷積みや荷降ろしの時間の軽減にもつながります(手荷役作業と比較した場合、約3~4倍効率が良くなります)。

荷痛めの防止

出荷時、製品をそのままトラックやコンテナに積載した場合、輸送時の振動や衝撃により荷崩れを起こす場合があり、製品の外装にダメージが生じてしまいます。

しかし、パレットにきちんと積まれ、PPバンドなどで固定されていれば、輸送時に限らず、荷積みや荷降ろしの際も心配はいりません。

木製パレットと樹脂パレットの比較

木パレ木製パレット
【メリット】
コストが安く、荷物に合わせて自由なサイズで作れる。
滑らないので冷凍庫での使用に便利。

【デメリット】
害虫駆除のために燻蒸が必要で、臭いがうつる可能性があるので食品分野では嫌煙される。
釘の飛び出しや木のささくれが危なく、木の腐食などを考えると長期的には使用できない。

樹脂パレ樹脂パレット
【メリット】
軽量で耐久性が高く、湿気や水に強く、洗浄ができるので衛生的。

【デメリット】
一から生産するとなると金型だけで高額になる上、生産ロットが必要な為、コストが非常に高い。
表面が滑りやすい。

現在、生産メーカーや物流業に限らず、パレットは、輸送時の必需品となりました。

パレットの種類は、木製、樹脂、金属、紙、主に4種類があり、中でも使い易いと言う事で木製パレットと樹脂パレットが良く使用されています。

日本国内では、便利に流通できると言う点で樹脂パレットが好まれて使用されていますが、欧米では、環境の問題を配慮して、木製パレットが使用されています。

日本とは異なり、気温や湿度が比較的低い上、廃棄する場合もチップ材などに加工して再利用したり、ボイラー燃料として使用したりする環境が整っています。

以前は、日本国内でも木製パレットを銭湯が引取ってお湯を沸かすのに使用していましたが、銭湯の数が減った事でその機会も減ってしまいました。

しかし、日本国内で好まれている樹脂パレットですが、その反面、パレットに社名を入れても紛失してしまう事が多い為、一部では追跡できるようにICタグをつけることなどの対策がされています。

パレットは必需品、しかし紛失してしまう事を考えるとあまりコストを掛けられないと言う問題があります。

その点で注目されているのが中古パレットです。

環境問題も配慮して

環境リサイクル1990年代から話題になり始めた地球温暖化などの環境問題。

その頃からプラスチックのリサイクルが提唱されていますが、抜本的な解決には至っていません。

2015年には、国連総会で「持続可能な開発目標」、略称:SDGs(Sustainable Development Goals)が採択され、その中でも廃棄物の削減に重きが置かれています。

脱プラスチックの環境で日常生活を送れる事が人間にとっても地球にとっても望ましい事は分かっていても、プラスチックに依存している部分が多い為、なかなか難しいのが現実です。

それならば、地球に優しい代替品が出て来るまで今ある物を使う、再利用(Reuse)、もう使えないと判断したら、再生させる(Recycle)と言う形が現状できる最善の方法です。

プラスチックで出来ている樹脂パレットは、まさにこの対策に打ってつけです。

パレットのニーズは、トラックに載せられれば良いと言う場合や見栄え重視と言う場合もあるかもしれませんが、新品のパレットにこだわらず、中古パレットも選択肢にする事をお勧めします。

弊社でも中古パレットを取扱っておりますが、中古パレットとして再利用できる品質の良いものを厳選して販売しておりますので、お気軽にお問合せくださいね。

又、従来の樹脂パレットとは別に軽量プラスチックパレット「ホリコンパレット」もございます。
「ホリコンパレット」は、トラック荷台や倉庫内での段積みに適した商品です。

是非、併せてご覧くださいね。

中古樹脂パレット

中古樹脂パレット品質重視で状態の良い中古パレットを取扱っております。

サイズや規格など、入荷次第、随時更新しておりますので、是非、ご確認ください。

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ホリコンパレット

ホリコンパレット形状がユニークな軽量プラスチックパレット。

流動性のある樹脂パレットを充填したフレコンなどを段積みして保管や輸送するのにお薦めです。

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